薬膳の基礎知識 [ 会員専用 ] 




体質は、生まれた時点でほぼ決まっていると考えられています。両親の健康状態は子供に影響を及ぼします。健康な両親の場合は子供も良い体質をもち、病弱な両親の場合は子供も虚弱な体質を受け継ぐはずです。しかし『黄帝内経素問』には気候、産物、食生活、生活習慣の違いは体質に大きな影響を与えていると述べられています。


 体質について

1. 両親からの遺伝 体質は、生まれた時点でほとんど決まっており、両親の健康状態は子供に受け継がれます。

2. 環境・習慣・食生活の影響 地域差による生活環境・生活習慣・食生活などが体質に影響を与えます。

3. 性別・年齢・精神的な素因 性別の違いでは男性は陽盛の体質が多く、女性は血虚・気虚・陽虚の体質が多く見られ、「老壮不同気」といわれるように加齢により体質も変わります。
長期間のストレスは内臓を傷つけ、気滞・血瘀の体質を引き起こします。


 体質の分類と特徴

1. 健康な体質の特徴 ①外見的に均整がとれた体型、②顔色が良い、③反応が早い、④睡眠は良好、⑤食欲も正常、⑥大便と小便は順調、⑦舌は淡紅色・苔薄白・舌辺円滑、⑧脈は正常(平脈または常脈、一息四至)

2. 不健康な体質の分類と特徴 中医学では陰・陽、気、血、津液の盛衰によって体質を分けることが多く、以下の8種類のタイプに分類しています。
①気、血、陰、陽が虚(不足)している虚弱体質を気虚体質、血虚体質、陰虚体質、陽虚体質に分類。
②気、血、津液に滞りがある代謝障害体質を気滞体質、血瘀体質、痰湿体質に分類。
③気血などが過剰な陽盛体質。

[体質の分類と特徴]
  体質分類 病機 嗜好 身体・顔色・舌診 自覚症状・大小便



1気虚体質 臓腑機能の
低下
温かいもの 痩せ又は肥満、白い浮腫、淡・歯痕・苔白 自汗、疲れ、声が小さい、息切れ、食欲不振、腹脹、軟便、頻尿
2血虚体質 血の量と質の
不足
温かいもの 虚弱、蒼白又は黄色、
唇淡白、淡・苔白
不眠、多夢、めまい、健忘、動悸、
痺れ、食欲不振、立ちくらみ
3陰虚体質 津液と陰血の
不足
冷たいもの 痩せ、午後に頬が赤、微熱、舌紅少苔 喉が渇く、寝汗、寝付きが悪い、
睡眠浅い、煩躁、乾燥便、尿黄色
4陽虚体質 臓腑機能の
衰退
温かいもの 虚弱、淡白・浮腫、唇
淡、舌淡・苔白・歯痕
疲労、自汗、手足冷え、足腰痛み、浮腫、腹痛、下痢し易い、頻尿





5気滞体質 気の巡りが
滞る
特になし 痩せ又は肥満、顔暗い又は黄色、舌紅・苔白 躁・鬱、ため息・胸悶、腹脹、食欲不振、不眠、便秘・下痢
6血瘀体質 血の流れが
異常
特になし 強又は弱、顔暗い、皮膚青紫、舌紫暗・瘀点 各種疼痛、腫塊、肌は乾燥、小腹硬満、脇痛、不正出血、便が黒い
7痰湿体質 水の代謝の
異常
脂っこいもの 肥満又は浮腫、顔黄色・ 浮腫、舌胖大・歯痕 疲労、眠い、身体が重怠い、痰、めまい、口中粘膩、下痢し易い


8陽盛体質 身体が強壮、
臓腑機能の
亢進
冷たいもの、脂っこいもの 身体が健康で強い、顔赤い、舌紅・苔黄 声が高い、呼吸があらい、汗をよくかく、食欲旺盛、大便が臭い・小便熱赤い


 体質改善の薬膳

体質に合わせた薬膳メニューを作るに際には、それぞれの体質を理解し、年齢、個人差、季節、環境などを考慮しながら、食材や中薬を選択し、調理法も考えます。栄養バランスのよい食事であることは重要です。