薬膳の基礎知識 [ 会員専用 ] 




厚生労働省は平成25年4月、国民の健康の増進を図り、子どもから高齢者まですべての国民が共に支え合いながら希望や生きがいを持ち、ライフステージに応じて、健やかで心豊かに生活できる活力ある社会の実現のため、第二次国民健康づくり運動の基本方針を公表しました。その中で、健康寿命の延伸と生活習慣病の発症予防と重症化予防に重点を置いた対策を推進するよう求められています。この国民運動に中医学にもとづく薬膳は大きく貢献できると考えられます。

世界的にも注目されている中医学(中国伝統医学)は、数千年の歴史があり長期にわたる疾病の治療や予防の経験をもつ医学で、特に「未病」の段階から治療を行うことによって病気を未然に防ぐ、予防医学を重視しています。「医食同源」中医学と薬膳の基本理論は同じですから、体質改善の薬膳は生活習慣病の第一次予防に、老化防止の薬膳は健康寿命の延伸に効果が期待できます。




中医学の理論体系の根底には、古代中国の自然哲学思想があり、「陰陽・五行学説」を使って身体や病気のしくみを考えたり、治療方法を説明したりします。中医学では、健康な身体を作る要素を「陰・陽」「気・血・津液」「五臓六腑」の3つで判断します。


1. 陰と陽の調和がとれていること 自然界のあらゆるものを陰と陽に分け、対立関係にあると考えます。人間の身体にも陰陽があり、その陰陽の調和がとれていると健康であり、調和が崩れたときに病気になると考えています。

2. 気・血・津液(体液)が
過不足なく循環していること
人体を構成する気・血・津液は生命活動に欠かせない重要な物質です。過不足なく全身を巡って必要とする五臓六腑を滋養し、生理機能を促進させ、健康維持に働きます。

3. 五臓六腑がバランスよく
機能していること
五臓六腑とは内臓の総称であり、各臓腑はそれぞれ相互関係を保ちながらバランスよく機能しています。その生理機能により「気・血・津液」が生成され、健康な身体を作ります。