薬膳の基礎知識 [ 会員専用 ] 




生薬は特別のものではなく、私たちの身のまわりにも存在しています。季節ごとに彩りや風情を与えてくれるさまざまな「草花」も、薬膳の生薬として利用されてきました。数ある「草花」の中から代表的なもの取り上げ、その薬膳効能についてご紹介します。

あけび
アマドコロ

からすうり
かんぞう
桔梗
金銀花
金木犀

山梔子
柘榴
山椒
芍薬
縮砂
たんぽぽ
茶葉
どくだみ
なずな
のうぜんかずら
馬歯莧
びわ
百合
よもぎ
         



 
10月になり、里山は実りの秋を迎えています。
「あけび」は自然に割れて、食べごろを教えています。

あけび
性 味:甘/寒 帰経:肺、心、小腸、膀胱
効 能:舒肝理気 肝を伸びやかにし気を巡らせる、肝胃気痛に。
調理法:生食、煎じ茶、薬酒、みそ焼き、和え物
注 意:蜜水とともに煮て食する
中薬としては、つる性の茎の部分を「木通:もくつう」として利用します。
性 味:苦/寒 帰経:心、肺、小腸、膀胱
効 能:利尿通淋:尿痛、排尿時の灼熱感の治療として排尿を通暢させる。
近くの里山で「秋」を探しに散歩するのも季節に合った過ごし方ですね。

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職場の中庭で咲いた花は「ジンジャー」と呼ばれており、花瓶に生けられていてもさわやかな良い香りが漂っています。葉は生姜と似た形。調べてみましたら「縮砂」でした。ショウガ科に属し「砂仁」の別名として「縮砂仁」、食するのは種子団塊です。

性 味:温・辛 帰経:脾、胃、腎
効 能:①化湿行気 気の巡りを促進し湿を取り除く
    ②温中止瀉 脾胃を温め、下痢を止める。
    ③安胎 胎児を安定させ胎動不安や早産、流産の腹痛に。
禁 忌:辛散温燥なので陰虚には用いない。

調理方法:粉末にして調味料として用いる。煮物、薬酒、煎服など。 方剤では胃痛に用いられる「安中散」に配合されています。
「温燥」のこの時期、この花のさっぱりした香りにも胸がスーッとします。身近な食薬ですね。

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花期:5月中旬~6月
実の収穫期:10月~11月中旬

石榴が実りはじめました。赤く熟して割れてくるまで、もう少しです。石榴は初夏に、パッと目を引く朱色がかった赤い花が咲きます。多くの男性に中にたった一人いる女性のことを「紅一点」と言いますが、これは中国の詩人・王安石の「石榴詩」の中で、一面の緑の草原の中に一輪だけ咲いている赤い石榴の花の美しい情景を表現したことが語源だそうで、納得の華やかな花です。
日本の石榴は庭木として花の観賞用で、実が酸っぱい種類。もともとは薬用として中国から伝来した植物で、実や果皮、根の皮が収渋類・温性の生薬です。

1.石榴の実
効 能:①生津止渇 …津液を生じ、口の渇きを抑える。
    ②収斂止瀉 …引きしめて下痢を止める
    ③殺虫 …寄生虫を駆除する
性 味:甘・酸・渋味

2.石榴皮(せきりゅうひ)
効 能:①渋腸止瀉 …長期の下痢を改善、止める
    ②殺虫 …同上
    ③止血
性 味:酸・渋味

3.石榴根皮(せきりゅうこんぴ)
→ 石榴皮と同じ性味と効能
殺虫の効力が強く、毒性を持つので大量に使用してはならない。

調理方法:生食、ジュース、ざくろ酒など

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凌霽花(りょうしょうか)収穫時期:花 7~8月

曇り空の下でもあざやかな色の花を調べてみたら、食薬でした。蕾がたくさんありこれからも見ごろです。花を食します。

性味/帰経:微寒、辛 肝・心
常用量:3~9g
効 能:活血破瘀 血菸の閉経 生理痛 涼血祛風 湿疹、風疹、血熱の痒み
    清熱止血 血便
使用上の注意:花をさわった手で目をこすらない 妊婦には禁忌
調理方法:茶 煎服

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(ききょう)
収穫期:花期6~9月、根6~7月・または秋の地上部が枯れた頃

桔梗が開花する季節になりました。丸く紙風船のように膨らんで色づいていく蕾がとても可愛らしく、綺麗に割れて星型に咲く花は凛として魅力的です。
「秋の七草」の花として親しまれている桔梗ですが、街中で栽培されている園芸種は初夏の早咲きの品種が多く、本来の時期に山中の草地で咲く野生種はほとんど見られなくなってしまい、今や絶滅が危惧されています。適度に人が管理する草地が減少しているからだそうです。
薬用の部位は根で、平性の化痰薬として用いられます。

効 能:宣肺去痰、利咽、排膿
    肺の宣発機能を高めて痰を除き、咳を止め咽頭の痛みをやわらげ、
    膿を排出します。 また、白色の花は薬用とされ(効能は宣肺止咳、
    利咽散結)、お茶にするとよいようです。

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 収穫時期:果実は初夏。葉は晩春から初夏

散歩の道端であちこち見かけるようになりました。栽培用ではないので間引かれることもなく、自然のままに小さいけれどぎっしり実っていました。スーパーでも売られている期間は短いので「旬」を味わいたいですね。
果実と葉を食しますが効能がそれぞれ違います。

果実
性 味:涼/甘、酸
帰 経:脾、肺、肝
効 能:①潤肺止咳:肺燥の咳、肺熱の咳
    ②生津止渇:口渇
    ③下気止嘔:胃気上逆の嘔吐やしゃっくり、胃熱嘔吐、げっぷ
禁 忌:多食すると湿を扶け痰を生むので脾虚で下痢気味の者はひかえる。
調理方法:生食、枇杷酒、ジャム

葉(枇杷葉)
性 味:平/苦
帰 経:肺、胃
効 能:①清肺化痰止咳:肺熱の咳、喘息、のどの乾燥感
    ②胃熱の吐き気、嘔吐、口渇
使用上の注意:枇杷葉の繊毛はのどに刺激があるので除去して包煎する(薬膳素材辞典)
調理方法:茶、粥、煎服

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 収穫期:10月~11月

5月後半にアマドコロの花が咲きました。丘陵地帯の林の中に咲いています。
つり鐘型の白く可愛い花です。アマドコロは中薬では玉竹(ぎょくちく)と称します。
滋陰類に属し、体の陰液(主として血と津液)を滋養し、臓腑を潤す、津液消耗などからくる陰虚証を治療します。補血作用もあります。
食する部分は、秋に根茎を採取し、ひげ根を除いてから水洗いし日干しにします。
 
効 能:①養陰潤燥・生津止渇:肺胃陰傷の口渇、多飲、空咳、吐き気、
     便秘に
    ②清心除煩:イライラ、多汗、発熱、自汗、尿少に

調理法:煎服

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(しゃくやく) 収穫時期:夏、秋

「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」と美しい女性を形容する言葉の通り、蕾から存在感のある芍薬。食薬では白芍(びゃくしゃく)と称します。
薬用となるのは根。薬膳で根を食すことはないのですがこの美しい花の秘めた力やそれを発見した方たちの努力を思うとき、より一層花が輝いて見えてきます。

性味/帰経:微寒、苦、酸、甘 / 肝、脾

効 能: ①養血通経: 血液の質・量不足による月経不順、月経痛
     ②平肝止痛: 血液の量・質不足による顔色不良、めまい、
      脇肋痛、手足や腹部のひきつるような疼痛に用いる。
     ③斂陰止汗: 慢性的な寝汗、止まらない発汗に用いる。

調理法:煎服

白芍と赤芍の違い
白芍:根を水洗い後に薄皮を取り、そのままか湯通しして陰干ししたもの(生干芍薬)。「補益薬」に分類され、養血斂陰、平肝の効能がある。
赤芍:皮つきで乾燥したもの。「清熱類」に分類され、涼血活血、散瘀の効能がある。

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 収穫時期:冬~早春

いわゆる「ぺんぺん草」です。ハート型の葉を下にひいてくるくる回して音がする遊びをしたのは子供時代でした。春の七草にもなっているなじみ深い草花です。
食する部分は、葉、根、食用には若い株がよい。

効 能:①清熱利水:体内の熱をさまし、余分な水分を出す、下痢、
    排尿痛など 
    ②平肝明目:肝臓に働きかけ目赤、腫痛、めまいをやわらげる

禁 忌:血液凝固剤を飲んでいる場合には使用しない
    (主編:辰巳洋著 薬膳素材辞典より)

性味/帰経:涼、甘 / 肝、胃

調理方法:葉;七草粥 主根;繊維をたたいてきんぴら、炒め物、
     餃子の具、煎服

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(さんしょう)
収穫期:若芽(木の芽)4~5月、雄花4月中旬~5月、
    未成熟の実(実山椒)6~9月、完熟した実(割山椒)10月

山椒というと、若葉の「木の芽」や青く柔らかい若い実の「実山椒」、熟した実の皮を粉にした「粉山椒」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。じつは、花や樹皮も美味しくいただけるようです。
4月中旬から大型連休にかけて黄色の小さい花を咲かせる山椒ですが、雌雄別株なので雄木の花は実になりません。雌木はそのままにして実を収穫しますが、雄木の花は「花山椒」として収穫され、調理したものを口にすると木の芽や実山椒よりも香りや辛味はやわらかく、ふわっと爽やかな香りが広がるそうです。
兵庫県では山椒の若枝の薄皮を佃煮にした「辛皮(からかわ)」という珍味が親しまれていて、実山椒の佃煮と比べて数倍の辛さがあるらしく、しびれる激辛がクセになるとか。
「花山椒」や「辛皮」、見かけたら食べてみたいと思いました。
生薬の原料となるのはミカン科のサンショウまたはその他同族植物の成熟した果皮で、温性・辛味の温裏薬です。 

効 能:温中散寒、止痛、燥湿
    脾胃を温め、寒湿による冷え、腹痛、消化不良、下痢などを
    改善します。
調理法:「木の芽」は吸い物や木の芽味噌、「花山椒」は佃煮や酢の物、
    「実山椒」はぬか床に入れたり佃煮等々、「粉山椒」はスパイ
    スとして使用。

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(ちゃよう)新茶の収穫期:5月上旬
「♪夏も近づく八十八夜~」と歌われる八十八夜は、立春から数えて八十八日目のことを言います。新茶はその年の最初に生育した新芽を摘採してつくったお茶で、八十八夜に当たる5月上旬ごろに旬を迎えます。新茶は色・香・味ともに良く、飲むと縁起が良いとされ、一年を災いなく過ごせるといいます。
茶葉は涼性・苦味で上焦の鬱熱を冷まし、頭痛、めまい、目の充血、暑がり、イライラ、食あたりなどを改善する清熱瀉火薬です。

効 能:①清利明目:熱を冷まし、気を通し、目の不調を改善する。
    ②生津止渇:津液を生じ、口の渇きを抑える。
    ③消食止利:消化を促進し、下痢を改善する。
    ④利尿消腫解毒:排尿を促進し、むくみを改善し、
     毒を排除する。
調理法:茶(煎服)、抹茶、炒め物、天ぷら、菓子など

ちなみに、日本の茶摘みは1年に4回あります。
(地域や気温により多少変化します)
一番茶 4月中旬~5月中旬(新茶)
二番茶 6月中旬~7月中旬
三番茶 7月下旬~8月上旬
四番茶 9月下旬~10月上旬(秋冬番茶)

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烏梅
(うめ)収穫期:5~6月
まだ寒い1月の終わりから「梅まつり」の便りが聞かれるようになると、気持ちが和みます。 おにぎりの具や、日の丸弁当と日本人の大好きな「梅干し」や生薬の「烏梅」は梅の実から作られます。未熟な青梅を燻蒸し、黒くなったものが烏(からす)のようで「烏梅」と呼ばれます。

効 能 ① 斂肺止咳:肺の働きを高めて、咳や痰を止める
    ② 渋腸止瀉:大腸を整え下痢をおさえる
    ③ 収斂固渋:汗腺を引き締め発汗を抑制する

梅干しも烏梅も、味は「酸」。適度な「酸」は五臓の「肝」に入り営養します。夏には手作りの「梅ジュース」、中国の伝統的な飲料「酸梅湯」(さんめいたん)で暑気払い。この夏は梅を活用して元気に乗り切りましょう。

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柿蔕(柿のへた)
(かき)収穫期:10月頃
林の中、お家の庭先に柿の実が色づき始めました。店頭では柿が行儀よく並んでいます。「一物全体」のとおり、生柿・柿餅(干し柿)・柿霜(干し柿の白い粉)・柿蒂(柿のへた)・柿漆(青柿からつくられる二カワ状の液)として利用されます。秋を代表する果物で、秋の五臓・肺と主気の燥を補養する働きがあります。

効 能 :
① 清熱潤肺・・・熱を冷まし肺を潤す。肺熱の咳、喀血、
             便秘に。
      ② 生津止渇・・・津液を生じ渇きを改善する。胃熱傷陰、
             口渇、口内炎に。
      ③ 解酒熱毒・・・二日酔い、酒の飲みすぎに。

      *柿餅(しへい):潤肺、止血、止瀉…咳、血痰、喀血、
               痔、下痢に。
      *柿霜(しそう):清熱、潤燥、化痰、止咳…咽喉痛、咳、
               口内炎に。
      *柿蔕(してい):降気、止逆、止嘔…しゃっくり、嘔吐、
               咳に。
      *柿漆(ししつ):高血圧、脳卒中の後遺症、夜尿症、
               甲状腺腫大、慢性気管支炎には内服。
               扁桃腺、口内炎には含嗽薬として。
               火傷、湿疹、凍傷には外用薬として。

調理法:
生食、和え物、サラダ、なます、菓子、デザート、ジャム

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 9月~10月
夏、夕刻からレースのような花~8~10cm大~がゆっくりと開きます。写真にあるように、純白でそれは見事な美しさです。一夜で花は終わり実になっていきます。今はオレンジ色の実となっています。薬膳では「栝楼(カロ)」といいます。

効 能:
① 化痰止咳平喘類(痰を取り除く、咳、喘息、粘痰の症状を
      改善する食薬)に属す。
    ② 全体は呼吸機能を調節し、咳、喘息、痰症状を、種子は便
      秘を改善します。
調理法:お茶、煎服、砂糖煮など

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 7月
電車の窓から、線路際の土手にオレンジ色のやぶかんぞうが、咲き乱れているのが見られます。この花をつぼみのうちに摘み取り蒸して乾燥させたものが薬膳では「金針菜・きんしんさい」と言います。忘憂草とも言われ、美しい花を見て憂いを忘れる、憂いを忘れるほどおいしい。という名前由来があります。車窓から一時、見惚れています。

効 能:利水浸出類・・・利尿作用、清熱作用で体内の余分な水を排
            泄させる。発熱には熱を冷ます。むくみ、
            吐き気、めまい、口苦、イライラ、発熱、
            不眠などの症状に用いる。

調理法:水で戻してから使用する。和え物、炒め物、煮もの、天ぷら
    など。

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(きんぎんか)5月~7月ころ
朝に咲いた花は白く、夕方にかけて黄色に色が変化しているさまから金銀花と呼ばれています。すいかずら、忍冬花とも呼ばれています。甘い香りがやさしく漂い、ジャスミンの香りに似ているでしょうか。
使用する部は花のつぼみになります。体の内部から生じた高熱を取り除く食薬です。各種熱証、皮膚炎などに適応します。この花が終わる頃、関東地方では梅雨に入ります。

効 能:① 清熱解毒・・・皮膚の化膿、痢疾(赤痢)、あせもなど。
    ② 疎散風熱・・・発熱、口渇、咽喉の腫れ痛みに。
              (主編・辰巳 洋著薬膳素材辞典より)

調理法:お茶、花酒

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 (きんもくせい)9月〜10月開花
今、盛んに香ってオレンジ色の花が満開です。忙しく過ごしていると、香りで秋の訪れを知らせてくれます。金木犀(キンモクセイ)は薬膳では「桂花(ケイカ)」と言 います。蕾を採取し風とおしの良いところで乾燥させます。

効 能:① 温裏類(臓腑を温め、冷えの症状を改善する食薬)に属す。
    ② 腹の冷え、疼痛、歯痛、咳、喘息、口臭などの症状を改善
      します。

調理法:お茶、おかゆ、ケーキ、飴、薬酒など

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(くず)7月~9月
葛の花の甘いやさしい香りが漂っています。赤紫色の小さな花の集まりが房状となって咲いています。秋の七草のひとつ。
薬膳では「葛根(かっこん)」と言います。くず、くず粉はこの葛の根に含まれるでんぷんを言います。生薬の葛根は根の外皮をむいて水にさらしてからさいの目に切り、天日乾燥したものです。

効 能:辛涼解表類に属す。発汗により体表に侵入した邪気を取り除く
    作用がある。
    発熱、悪風、微汗、目の充血、目やに、くしゃみ、鼻水、鼻づ
    まり、のどの痛みなどの症状に用いる。

調理法:
くず粉(くずあんなど料理、お菓子) 根(生薬、煎服)

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(くちなし)花6~7月・実10~11月
白い花が咲き少し黄色くなってきました。山梔子は別名くちなしの花です。品の良い甘い香りが漂っています。花が終わると小さな実となり、秋には大きくなり、くちなしの実になります。
きんとんの色付け、たくあんの色付けでおなじみです。清熱の働きがあり、夏や熱からくる症状に使いたい食薬です。

効 能:① 瀉火除煩・・・熱証、出血、不安、汗、のどの渇き、咳、
             尿通
    ② 清熱利湿・・・黄疸、痰黄
    ③ 涼血解毒・・・瘡瘍腫毒、目赤腫痛
            (主編・辰巳 洋著 薬膳素材辞典 より)

調理法:煮物、漬物、蒸し物、きんとんなどの色付け。煎服。

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(くわ)採取期:6月
桑の木に実がついていました。桑の木は実は桑椹(そうじん)、桑の枝は桑枝(そうし)、葉は桑葉(そうよう)と言います。黒く熟した桑椹(桑の実)は、甘酸っぱく濃厚な味です。1週間後には鳥に食べ尽くされていました。
桑椹は滋陰の働き、桑枝は祛湿の働き、桑葉は清熱の働きがあります。桑枝は4~6月に若い枝を天日乾燥、桑葉は秋、霜降以降に乾燥させて使います。

★桑椹
効 能:① 滋陰補血鳥髪・・・陰血不足のめまい、耳鳴り、不眠、
               目のかすみ、白髪、消渇
    ② 潤腸通便・・・・・便秘
調理法:生のまま酒に浸けて薬用酒、生食、乾燥したものは煎服する。

★桑枝
効 能:① 祛風除湿・通絡止痛・・・風湿痹痛、四肢痙攣、運動障害
    ② 利水消腫・・・・・・・・浮腫・下腿浮腫
調理法:煎服

★桑葉
効 能:辛涼解表・・・疎散風熱、清肺潤燥、平抑肝陽、清肝明目
調理法:煎服

             (主編・辰巳 洋著薬膳素材辞典 より)

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 3月〜9月
野原、道端などにしっかり根を張って咲いています。 薬膳では「蒲公英(ほこうえい)」と言います。全草が食用になり、特に春の若葉は柔らかく、かすかな苦みはおいしくいただけます。

効 能:
清熱類(清熱解毒類)に属す。
    体の内部から生じた熱をとり除く。のどの脹痛、にきびなどの
    吹き出物、皮膚の化膿、痒みなどの症状に適応します。

調理法:
春の若葉はサラダ、お浸し、和え物に。夏秋はゆでて水にさら
    してから。乾燥させてお茶。
    根は乾煎りしてたんぽぽコーヒー 。花はお酒につけて。

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 5月〜7月
ドクダミの白い花が咲き始めています。多くの薬効があるため「十薬」の別名もあります。薬膳では「魚腥草(ぎょせいそう)」と言います。
独特の臭いがあり、好まれることは少ないようですが、花は可憐です。食する部分は葉、茎で若芽、若葉はお浸し、和え物、汁の実、天ぷら、サラダでおいしくいただけます。効能にあるようにこれからの暑い季節に食すると良いでしょう。乾燥させたものは煎じて飲みます。

効 能:清熱類(清熱解毒類)に属す。
    体の内部から生じた熱をとり除く・利尿作用・解毒の働きがあ
    り、濃痰、皮膚の化膿、排尿困難、湿熱性の下痢などに適応し
    ます。

調理法:
若葉はお浸し、和え物、汁の実、天ぷら、サラダで。
    乾燥させたものは煎じて。

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(ばしけん)採取期:6月~9月
馬歯莧は、馬の歯が並んでる様に見えることから(ばしけん)と読み、スベリヒユとも呼ばれます。畑や空き地などに生え、全草を食します。抜いても抜いても生えてくるため効能を知らない人には嫌われものです。
清熱解毒の強い働きがあり、暑い時期にうってつけの食薬です。ほんの少しヌメリ感があります。

効 能:① 清熱解毒・・・瘡瘍腫毒、帯下、尿道の灼熱感、血尿、
             にきび
    ② 涼血利水・・・血淋、排尿痛、血尿、血便、湿熱の下痢
            (主編・辰巳 洋著薬膳素材辞典 より)

調理法:和え物、浸し、サラダ、スープ、天ぷらなど
    天日干しのものは戻して煮物、炒め物に。煎服。

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ゆり根
(ゆり)花:6〜8月頃 鱗茎11月
夏の盛りに匂い立つ香りと真っ白な花が目立ちました。その後、花は落ち、土の中で鱗茎が育ち秋の10月末から11月にその鱗茎が収穫されます。
その鱗茎は蒸す、煮る、炒めるなどの調理法で各種料理にお菓子、デザートなども作られ食します。肉質はほくほくとしてやさしい味です。また、乾燥品は煎服します。
滋陰の効能があり体の陰液を補い、臓腑を潤し陰虚証を治療します。
読み方は食品はゆり根、中薬では「びゃくごう」と読みます。

効 能:① 潤肺止咳・・・肺陰虚の空咳、少痰、喀血
    ② 清心安神・・・動悸、不眠、夢多、精神不安、イライラ
            (主編・辰巳 洋著薬膳素材辞典より)

調理法:鱗茎は蒸す、煮る、炒める。乾燥品は煎服。

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 3月〜
野原など陽当たりのよい地に咲いています。薬膳では「艾葉(がいよう)」と言います。3月ころの新芽はお餅で食べ、季節を味わいます。ちなみに葉の裏毛はお灸のもぐさに用います。

効 能:理血類(止血類)に属す。
    「血」に関する病気を治療する。虚寒性出血、血便、痔、
    生理痛、腹痛などの症状に適応します。他に肩こり、冷え症、
    疲労回復、神経痛、胃腸虚弱などに。
 
調理法:新芽、若葉は草餅、胡麻和え、天ぷら、炒め物に。煎菔。

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