薬膳の基礎知識 [ 会員専用 ] 




冬は立冬から立春までの3か月間をいいます。立冬、小雪、大雪、冬至、小寒、大寒までの6つの節気があります。陰気が盛んになり自然界は寒くなり、その影響を受け皮膚はしっかりと毛穴を閉じて身体の熱を逃がさないようにします。食べ物は温・熱性のもの、味は甘・鹹・酸・辛味を摂り、腎の機能をよくすることが大切です。


 冬と陰陽五行の関係

陰陽学説では、自然界は「陰盛陽衰」となり、陰が強く、陽が虚弱、一年中で最も寒い季節で、万物が冬眠状態に入ります。私たちの身体も自然界の影響を受けて休養の時期に入ります。

五行学説では、冬は「水」に属し、寒涼、滋潤、下行の意味があります。

五気は「寒」に通じ、冬は寒冷と乾燥の季節です。

五臓では、「腎」に属し、冬は腎の機能が活発になります。

陰陽 五行 五気 六淫 五味 五色 五臓 五腑 五竅 五体 五液 五華 五志
陰盛陽衰 寒邪 膀胱


 冬によく見られる症状

冬の外因邪気は寒邪(冬の主気は寒。寒が非常に強く、人体の適応力を超えたりまたは人体自身の抵抗力が低下すると病気の原因となる)で、新陳代謝が低下し、気血津液が滞りやすく、冷え性、風寒型の風邪、手足のしびれ、神経痛、肌荒れ、下半身の浮腫み、しもやけなどが発生しやすくなります。

腎の機能異常による症状は、腰膝の無力感と痛み、頻尿、排尿困難、
性機能の減退、難聴、忘れっぽい、驚きやすいなどが見られます。


 冬の養生
                  
中国では「冬令進補、開春打虎」という諺があります。すなわち冬眠状態の時期は、元気の素を蓄える時期でもあり、冬の期間に滋養強壮すれば、新春には虎に打ち勝つほどのスタミナを蓄えられるということです。
冬は身体を滋養するのに一番良い季節です。補気、補陽、補血、補陰などの滋養強壮薬膳を食べることを勧めます。健脾して消化吸収を助けることも大切です。苦味で寒涼性のものは摂り過ぎない。
 


 冬の薬膳のポイント

薬膳対策 食 物 中 薬
① 温裏去寒:全身や局所の冷えや寒さを
       除く働き
にら、唐辛子、黒砂糖 肉桂、乾姜など
② 補  気:各器官の生理機能を促進し、
       体力を増強する働き
米、はと麦、芋類、大豆、南瓜、人参、魚介類、肉類 朝鮮人参、黄耆、
大棗、党参
③ 補  陽:エネルギー代謝を促進する働き くるみ、羊肉、海老 杜仲、冬虫夏草
④ 補  血:各組織、器官に栄養を与え、
       生理活動を維持する、造血機能を
       促進する働き
ほうれん草、人参、黒胡麻、いか、レバー、肉類、卵 熟地黄、当帰、竜眼肉、枸杞子
⑤ 補  陰:体の陰液を補い、臓腑を滋潤し、
       全身に栄養を与えるなどの働き
小松菜、豆腐、百合根、魚類、貝類、豚肉、乳製品 麦門冬、玉竹、
女貞子、石斛
⑥ 健  脾:消化吸収を促進する働き。
       消化力の低下などに効果がある
とうもろこし、芋類、南瓜、とまと、りんご、貝柱 茯苓、白朮、大棗、山薬、蓮子
⑦ 理  気:気の機能の停滞、
       気の滞りを取り除く働き
そば、みかん、ジャスミン 玫瑰花、陳皮