薬膳の基礎知識 [ 会員専用 ] 





  薬膳は、食物全体の効能を重視しています。たとえば、みかんは、実を食べることはもちろんですが、皮は乾燥させて「陳皮」として薬用にし、白い筋や種までその利用価値が認められています。
また、肉類や魚介類も同様の考え方で肉の部分から、内臓、頭、皮、骨、髄、尾、足にいたるまでそれぞれの効能を認め料理にすべて使用し、捨てるところはありません。薬膳料理はエコクッキングでもあります。



  薬膳は、動物の内臓をよく使います。それは同じものを以て補うという考え方によるものです。
肝の機能が弱っているときは肝臓を使い、腎の機能が弱っているときは腎臓をというように同じ臓器を利用します。
現在の食生活でも、貧血治療にはレバー料理を、皮膚、骨、目の老化を防ぐためには、動物の皮や骨に多く含まれるコラーゲンを、鶏の手羽先や魚の煮こごり料理で補充しています。


  人間は自然界にあって強く影響を受けているので、人と風土が一体化することこそが自然であるという考え方です。日本人は温暖な地域で周囲を海に囲まれ、魚介類と穀類や野菜を中心とした食生活を基本としてきた歴史があります。また、四季の変化があって、四季おりおりに収穫される食物があります。春・夏・秋・冬の寒暖の変化は、人の体にも影響を与えます。 冬の冷えた体には、温める働きのあるにら、葱、生姜、羊肉などの食物でバランスをとり、夏の暑さは、冷す働きのあるすいか、胡瓜、茄子、トマトなど夏野菜で体調を管理します。